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BTシャント+肺動脈形成

生後11ヶ月、3.4kgの修正大血管転位、僧帽弁閉鎖、左室低形成、心室中隔欠損、高度肺動脈弁狭窄、Ebstein奇形、三尖弁逆流、肺動脈分岐部狭窄、2本の動脈管開存、左上大静脈。と、まじめに病名をあげるとこうなるややこしい奇形。右心性単心室で唯一の房室弁の三尖弁はEbsteinで中程度の逆流があり、心臓からの出口は大動脈弁だけ。上行大動脈の無名動脈より手前から動脈管が右肺動脈に、通常の位置からもう1本の動脈管が左肺動脈に繋がっていて肺動脈は分岐部で狭窄している。動脈管依存の肺循環なので肺に流れる血流路を作るために、今回はシャントと肺動脈の形成、それと心房中隔欠損の作成。手術はA教授、僕。人工心肺下、心室細動下で心房中隔を切除。除細動後に肺動脈形成。動脈管が二本あるなんて事があるのか?と思っていたけど、見た目はどちらも動脈管組織だった。自己心膜で肺動脈拡大後に3.5mmのBTシャントを作成して手術は終了。

予定手術で、しかもA教授と二人で手術なんていままでになかったこと。人がいないときの緊急避難処置だけど、こんなときは僕にとっては大きなチャンス。機会を与えられた事にも感謝。それに応える仕事ができたと思う。


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このブログの登場人物
A教授:この病院のボス。手術中の紳士的な態度もさることながら、普段の笑顔も素敵。 H先生:A教授と同じ立場のボス。手術中は吠える鬼神に化す。手術を離れるとびっくりするくらい温かい人。実はいろいろな人のことをよく考えているのはこの先生。スロバキア人。 心臓先生:定年まじかのベテラン心臓外科医。みんなの指導医で、論文の数も凄まじく、統計処理も天才的。アフリカのブルンジ人。 J先生:兄貴のような執刀医。明るくて楽しいのだけど、感情の起伏が激しくて手術中は叫びまくることも。でも、その次の瞬間には笑っている。ギリシャ人の血をひくドイツ人。2012年の8月からベルリンの小児心臓外科のボスとして赴任。 C先生:推定年齢45~48歳の女医さん。だれも本当の年齢は知らない。長くこの病院に勤めていて、J先生の去った後、ようやく執刀医の位置に。ドイツ人。 L先生:J先生の後がまで赴任してきた先生。アメリカで修行した経験あり。ドイツ人らしい慎み深いいい人。 P先生:30歳の唯一の若者。元気でいい奴だけど、ちょっと性格が悪く看護師さんからは嫌われていたりいなかったり。H先生と同じスロバキア人で、H先生の保護下にいる。やや過保護?! D君:元々はスクラブナースだったけど才能を見いだされて手術アシスタントに。
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遮断鉗子

Author:遮断鉗子
心臓外科医のブログです。
小児心臓外科医(35歳 心臓外科 10年目)のドイツ留学記です。
2010年7月からドイツに。

毎日の手術の事を中心に。ドイツビールの紹介もしていきます。

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